Go by Example: Collection Functions

プログラムでデータのコレクションに対して何か操作をしたい ことはよくあります。 与えられた述語を満たす全てのアイテムを選択したり、 カスタム関数を使って全てのアイテムを新しいコレクションに マッピングしたりといった具合です。

いくつかの言語では ジェネリック (generic) なデータ構造とアルゴリズムを使うのが慣習です。 しかし、Go はジェネリクスをサポートしていません。 Go では、プログラムやデータ型が必要とする場合だけ コレクション関数を提供するのが一般的です。

以下は、string のスライスに対するコレクション関数の例です。 あなた自身の関数を作るために、これらの例を使えるでしょう。 ときには、ヘルパー関数を作って呼び出す代わりに、 コレクションを操作するコードを単にインラインで定義した方が、 分かりやすいこともあるので覚えておきましょう。

package main
import (
    "fmt"
    "strings"
)

Index は、目的の文字列 t の最初のインデックスを返します。 見つからなかった場合は、-1 になります。

func Index(vs []string, t string) int {
    for i, v := range vs {
        if v == t {
            return i
        }
    }
    return -1
}

Include は、文字列 t がスライスに含まれる場合 true を返します。

func Include(vs []string, t string) bool {
    return Index(vs, t) >= 0
}

Any は、スライスの文字列が 1 つでも述語 f を満たす場合に true を返します。

func Any(vs []string, f func(string) bool) bool {
    for _, v := range vs {
        if f(v) {
            return true
        }
    }
    return false
}

All は、スライスの全ての文字列が述語 f を満たす場合に true を返します。

func All(vs []string, f func(string) bool) bool {
    for _, v := range vs {
        if !f(v) {
            return false
        }
    }
    return true
}

Filter は、述語 f を満たす全ての文字列を含む、新しいスライスを返します。

func Filter(vs []string, f func(string) bool) []string {
    vsf := make([]string, 0)
    for _, v := range vs {
        if f(v) {
            vsf = append(vsf, v)
        }
    }
    return vsf
}

Map は、元のスライスの各文字列に関数 f を適用した結果を含む、 新しいスライスを返します。

func Map(vs []string, f func(string) string) []string {
    vsm := make([]string, len(vs))
    for i, v := range vs {
        vsm[i] = f(v)
    }
    return vsm
}
func main() {

色々なコレクション関数を試します。

    var strs = []string{"peach", "apple", "pear", "plum"}
    fmt.Println(Index(strs, "pear"))
    fmt.Println(Include(strs, "grape"))
    fmt.Println(Any(strs, func(v string) bool {
        return strings.HasPrefix(v, "p")
    }))
    fmt.Println(All(strs, func(v string) bool {
        return strings.HasPrefix(v, "p")
    }))
    fmt.Println(Filter(strs, func(v string) bool {
        return strings.Contains(v, "e")
    }))

上の例は全て無名関数を使っていますが、 正しい型の名前付き関数を使うこともできます。

    fmt.Println(Map(strs, strings.ToUpper))
}
$ go run collection-functions.go 
2
false
true
false
[peach apple pear]
[PEACH APPLE PEAR PLUM]

Next example: String Functions.